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○悲劇の木田大時
私が聞き取ったものを、そのまま表示しています。沖縄語を話す会の國吉さんに見ていただき、後日修正の予定です。
くまー琉球ぬ王族ぬ眠んじゅる御墓、玉陵。玉陵かいや、王族だけが入ーる所やいびーしが、王族ぬ血引かん木田大時や、くまんかい眠んとーん廙伝ーらっとーいびーん。
尚真王ぬ御代、大時ん廙言る若者ぬ歹いびーたん。くぬ大時、だてーんぬ学問んかい優りとーるだけあらん、不思議に、神様婢会話する力ぬあいびーたん。うんなある日、皇子様ぬ重さる病かか廒、困たる王様や、大時御城んかい呼ばりたん。
王:大時よ、揄ー不思議な力し、くぬ子、治ち婢らさんがや。
大時:えい!やっ!やな風邪、出じ廒いけー!
皇子様ぬ顔色、だてーん益しないびたん。
王:んー、くれー見事!りーじ言ん。大時よ、くりからー我っ達側んかい居廒婢らし。
大時や、首里んかいまぎさる屋敷頂ち、王様婢琉球ぬたみ働らちゃびたん。やしが、御城かいや、くぬ大時ぬく婢、にーたさる男ぬ達ぬ居いびーたん。
男A:王様、大時んかいや神通力やねーやびらん。
男B:皇子様ぬ御病気や、あぬ婢ち既に治いがたーやいびーる。
男C:今ー、うまんちゅんからんうむさたさりる大時、くぬままそーちーねー、くぬ琉球手ぬ内んかい入りやびーん。
や廒、いゆいゆ王様ぬ衆様ぬ前歹廒、大時ぬ神通力試するく婢にないびたん。
王:大時よ、揄ーくりま廙ぬ神通力や、ゆくしん廙言る噂ぬ聞かりーしが?
大時:王様、我んねーゆくしぇー言ちぇー歹いびらん。真だる人ぬ道。ゆくしぬねーらんまとーばやいねー、真ぬ姿ぬ見ー廒来ん廙思とーいびーん。
王:命掛け廒やん?
大時:さり、くぬ命に掛け廒。
王:あんしぇー、くぬ木ぬ箱ぬ中んかいや、何ぬ入ちょーが。
大時:さり、王様、くぬ木ぬ箱ぬ中んかいや、鼠ぬ三ち入っちょーいびーん。
王:大時、くぬ箱ねー、我ーが鼠一ち入っ廒、しか婢縄し括んちゃん。かわらん、揄ー神通力やゆくしや廒やさー。
大時:ゆくしぇー言ちぇー歹いびらん。箱ぬ中ねー、三ちぬ鼠ぬ入っちょーいびーん。
王:えー!約束通い大時、打ち首!
(以下略)