「うちなーぐち」Google検索(2)

「うちなーぐち」をキーワードにして、Googleで検索した続きです。

6.うちなーぐち(沖縄語)辞典|沖縄市観光ポータル|KozaWeb
まともなうちなーぐち紹介として、評価できます。単語が羅列されている辞書で、用例が貧弱です。辞書のページのサイドにじゃばいろん(敬称略)の紹介がありますが、この辞書にどうかかわったのか明記がありません。また、うちなーぐち独特の発音を表記する仮名文字組み合わせが、「語彙、また特有の表記(ゐ、をぅ、うゎ等)は主に『沖縄語辞典』(国立国語研究所編)を参考にした」とのことですが、これを閲覧者に伝えてどうにもならない気がします。また、仮名文字組み合わせで上記の辞書は引けません、仮名文字と音韻記号の対照表を別表にでもして、便宜を図るべきです。「辞典と称する割に簡略的なのは諸事情による」そうですが、この「諸事情」が手抜きでなければ幸いです。現状では掲載の意味がないと思います。

7.ウチナーグチ(うちなーぐち)とは | 沖縄方言辞典 あじまぁ
3,500を超えるうちなーぐちの辞書がありますが、発音に無頓着です。正しい発音の付いていない辞書は実用上意味がありません。「この辞典について」で南部方言を中心にしているとのことですが、「南部」はあまりにも漠然としていて、どこの言葉か不正確です。また、用例がないので、どのように使えばよいのかわかりません。ただ、うちなーぐちを勉強しているひとにクイズの方はお遊びとして楽しめるでしょう。

8.うちなーぐち紀行
どこの言葉かまったく不明のものが羅列されいます。これをどうしようというのか分かりません。また、ページの設計が悪く、とても読みづらくなってます。

これ以上調べてみても大同小異で、いちいち論評するのに疲れます。なんとまあ、いい加減なうちなーぐちページの多いことでしょうか。言葉は音と不可分です。それが出鱈目ではどうしようもありません。英語の辞書であれば、かならず音韻記号が示されています。カタカナで発音を表記したものはダメ辞書なのは常識です。まさしく、うちなーぐちを「似た」音で仮名書きしたものはダメです。

インターネットがだめでも、英語であれば参考書や良質な音源がありますが、うちなーぐちを勉強するためのまともな参考書が少なく、音源も正しい発音のものがまず手に入らないのが現状です。せめてこちらを参考にして勉強されることをお勧めします。再三繰り返しますが、ウチナーヤマトグチは沖縄語ではありません。

「うちなーぐち」Google検索(1)

「うちなーぐち」をキーワードにして、Googleで検索をしてみました。その結果、間違いだらけのものを堂々と掲載しているページが何と多いことか改めて驚くばかりです。検索順位順にコメントしてみます。

1.沖縄の方言を徹底解説!日常会話で使われる定番のウチナーグチ(沖縄方言)人気TOP10をおばーに喋ってもらってみた
ここで紹介されているのは、本文でもちらっと言ってますが、ウチナーヤマトグチで、うちなーぐちではありません。年配の女性の用例サンプル動画掲載しても、意味がないでしょう。年配女性のことを「おばー」と呼ぶのは正しいうちなーぐちではありえません。もっとも沖縄県人は普通にそのように言うようですが。ウチナーヤマトグチは沖縄県人に任せ、私たち県外人は普通の共通語で話すべきです。

2.今日から使える!うちなー(沖縄)方言|日常会話あるある編
こちらも上記同様、ウチナーヤマトグチでうちなーぐちではありません。これを実際に県外人がウチナーヤマトグチを共通語に混ぜて使ってどうしようというのか、失笑をかうでしょうね。「今日から使える」とは理解できません。

3.沖縄の観光に役立つ情報 沖縄方言|南都
ほんの少しうちなーぐちの単語が紹介されていますが、発音はまったく無茶苦茶です。たとえば、「夫」は正しいうちなーぐちでは「歹婢」[‘utu]ですが、「うーとぅ」となっています。これはどこの言葉でしょうか。「使ってみようウチナーグチ」は前二者同様、まったく役に立ちません。

4.沖縄方言 – Wikipedia
こちらはまともな言語紹介で、うちなーぐちの概要を得るため一読をお勧めします。

5.今日から使える!うちなー(沖縄)方言|沖縄ではこう言います編 – 沖縄ラボ
こちらもウチナーヤマトグチの断片的な紹介で、1,2,3同様うちなーぐちではありません。

以上、Wikipedia以外、まともなものがありません。6以下は近日にアップ予定です。
(続く)