「ウチナーグチ辞典と言えない」で取り上げた「ウチナーグチ辞典」ですが、誤りが非常に多いので訂正するよう提案したところ、辞書自体がサイトから削除されていました。誤り指摘を謙虚に受けて、全体を改善して行く努力なく、いきなり削除されるとは残念です。どういういきさつで削除されたのかをメールで問い合わせるまでもないかなと思っています。
今でも「うちなーぐち」でGoogle検索すると、出てくるサイトはとてもウチナーグチとは言えない「ウチナーヤマトグチ」をとくとくと(?)正しいウチナーグチとして紹介しています。中には年配の女性の語りを動画にしているものもありますが、その女性自体のうちなーぐちも崩れています。その地方(しま)では、そのように言うと強弁されるでしょうが。
数百もある島言葉より、まず伝統芸能に必須の首里言葉を学習し、そこから特定の島言葉に入って行くべきです。ネットに上がっている、もはや沖縄語とは言えない「ウチナーヤマトグチ」についての断片的な知識は何の役にも立ちません。よく「沖縄県人はこう言う」と反論を聞きますが、かなりの高齢者以外、沖縄県人自体正しいうちなーぐちが話せないのが現状です。動詞の語尾変化、グロッタル音を始め、出鱈目なうちなーぐちの横行に暗澹たる思いがします。